クレアチンはCREAET INE という綴りから、クリエイト=つくるという意味が名前の由来となっています。主に肝臓や腎臓で合成されるアミノ酸の一種です。今回は、そのクレアチンについて解説していきます。
クレアチンとは
クレアチンは主に肝臓や腎臓で合成されるアミノ酸の一種です。体内のクレアチンの約95%は筋肉に蓄えられていて、約5%は心臓・脳・男性の精巣に存在するアミノ酸です。また、体内ではリン酸塩と化合して、すぐに利用できるエネルギー源となります。
アミノ酸のメチオニンとアルギニンがカラダの中で反応して、クレアチン前駆体と呼ばれる化合物である1-メチルグアニジノ酢酸(あるいはメチルグリコシアミン)を作ります。このクレアチン前駆体は、さらに別のアミノ酸であるグリシンと反応して、クレアチンになります。
クレアチンは酵素の働きでエネルギーに関与する物質に
カラダの中の酵素といわれる『グリシンアミジノトランスフェラーゼ』、『グアニジノ酢酸-N-メチルトランスフェラーゼ』、『クレアチンキナーゼ』の作用によりクレアチンリン酸になります。
この反応は、腎臓と肝臓で行われます。
クレアチンキナーゼ(CK)との関係
クレアチンキナーゼ(CK)は動物が持つ酵素で、筋肉の収縮の際にエネルギー代謝に関与します。
採血の臨床検査では、CKは骨格筋・心筋が障害を受けた際に血液中へ流出する逸脱酵素として臨床上重要であります。 『心筋梗塞』、『筋炎』、『筋ジストロフィー』など心筋障害や筋疾患で血中濃度が上昇します。
ただし、激しい運動などでも筋線維が壊れるためCKの上昇がみられることがあります。正常値は男性の方が高く(筋肉量の違いによるもの)、男性で30~190 IU/L、女性で20~150 IU/L程度とされています。
クレアチンはクレアチンキナーゼの作用により、エネルギーのATP(アデノシン三リン酸)1分子を消費してクレアチンリン酸に変換され蓄えられます。
この反応は筋肉組織にてATP濃度が高い休息時や安静時(rest)などに行われます。
クレアチン + ATP(アデノシン三リン酸)→ クレアチンリン酸 + ADP(アデノシン二リン酸)
クレアチンリン酸のはたらき
クレアチンリン酸は筋肉のように瞬時に多量にエネルギーを消費する器官において、高エネルギーリン酸結合の貯蔵物質として働きます。急激な運動により筋肉組織にてATPが不足した場合に(アデノシン二リン酸)ADPにリン酸を送り、ATPが生成されます。
クレアチンリン酸 + ADP → クレアチン + ATP
という反応によりATPの欠乏を防ぐ働きがあります。ここで生じたクレアチンはクレアチンキナーゼにより再びリン酸化され、クレアチンリン酸として再利用されるか、クレアチニンになります。
筋肉中のクレアチン(C)とクレアチンリン酸(CP)の割合は、酸性とアルカリ性の割合によって左右されます。通常は、筋肉の中ではクレアチン(C)1、クレアチンリン酸(CP)2の割合となって存在しています。筋中(C)1:(CP)2
クレアチンの経口摂取で、筋中のクレアチン濃度を約3割増やす事も可能だということが分かっています。
最終的に、クレアチニンになると腎臓から尿中に排泄されます。アルギニンからクレアチニンに至る経路をクレアチン経路といいます。
クレアチンの効果
- 瞬発系のエネルギーを作る(30秒以下の瞬発動作/単発orくり返し)
運動によってATP(エネルギー)が使われて分解されたところを、クレアチンリン酸が再合成してATP(エネルギー)を作ってくれます。
- 筋肥大・筋力アップ
・ミオシンという筋肉のたんぱく質のmRNA(メッセンジャーRNA)ができて、たんぱく質の合成が行われていきます。
・サテライト細胞という、これから筋肉になる細胞が成長して、筋細胞・筋組織の元となる細胞を増加させ成長させる効果があります。
- 脳の認知機能向上
・ストレス下での睡眠不足や脳疲労、低酸素状態のストレス時の認知機能向上が期待できます。
・MTBI(Mild Traumatic Brain Injury)軽度外傷性脳損傷時の認知機能向上が期待できます。
- 骨のミネラル増加
・筋力トレーニングとクレアチンによって、骨のミネラル部質を骨の中に保持しようとする働きが向上し骨の密度を向上させる効果が期待できます。(ラットの研究論文)
炭水化物や糖(Carbohydrate)との同時摂取で筋肉への取り込みがアップ
クレアチンは炭水化物や糖質との同時摂取で、インスリンの作用(クレアチン・トランスポーターの刺激)により、骨格筋への取り込みが促進されます。
クレアチンを含む食べ物とサプリメント
クレアチンは食物では、牛乳や赤身肉、一部の魚に含まれます。100gあたりの含有量では、魚類ではニシンには6.5〜10g、鮭には4.5g、マグロ4.0g、鱈(たら)3gで、肉類では、牛肉4.5g、豚肉5gが代表的です。
クレアチンのサプリメントは、身体能力や運動能力の向上、あるいは筋肉疲労の軽減を目的として摂取される事が多いです。ATP(エネルギー)を消費する、トレーニング中やトレーニング後に摂取する方が多い印象です。その中でも、クレアチン・モノハイドレートというクレアチンに水分子が結合している状態のサプリメントがあります。分子としての安定性が高くなり壊れにくくなり、体内での吸収率も高くなります。純度99.9%以上の記載があるサプリメントを選べるとより安全、効果的に摂取できます。
クレアチンは、特定の筋疾患や変形性関節症がある人の身体機能を改善するために医療においても使用されます。日本筋ジストロフィー協会でもこの効果を掲載しています。
クレアチンのサプリメントは、時には体重増加を引き起こしたり、尿中や血液中のクレアチンの値を上昇させて腎機能障害を引き起こしたりすることがあります。ときに軽度の胃の不調、頭痛、脱水、易刺激性や攻撃性、浮腫、筋肉のけいれんが起こることがあります。
【引用】日本筋ジストロフィー協会
クレアチンの摂取法(サプリメント)
クレアチンは、摂取方法によって効果の差が生まれる事が分かっています。
クレアチンの摂取量の目安は、1日あたり体重×0.3gと言われています。クレアチンの効果が実感できない場合は、自身の体重との割合よりも少ない量となっている事が多いです。
【ローディング法】短期間でカラダの中のクレアチン濃度を向上させる方法です。
クレアチン5gを1日4回に分けて摂取して、合計20gを摂取していきます。筋中のクレアチン濃度を30%増やす目的で行います。(体重50kg〜70kgまではこの分量で良さそうです。)
3回の食後にインスリンが働いているタイミングで5g摂取。残り1回はトレーニング中か後に5gを摂取します。
5日〜7日間は、1日20gを4回に分けて摂取していきます。この方法は、一気にカラダのクレアチン濃度が向上するため、増えたクレアチンの濃度にカラダが慣れていかなくてはなりません。その為、その後も続けて7日〜10日間は、1日5g×1回を継続していきカラダを慣らしていきます。
【ゆっくり摂取する方法】
クレアチン3gを1日4回に分けて摂取します。3回の食後にインスリンが働いているタイミングで3g摂取。残り1回はトレーニング中か後に3gを摂取します。
【トレーニング中/トレーニング後のみ】
1回の摂取方法では、トレーニング中か後にクレアチンを摂取します。
クレアチンのQ &A
松浦克己教授のリアルスポーツ栄養学
より引用
店舗情報
店舗名よつば整骨院/よつば整体院
代表髙橋 勇輝(たかはし ゆうき)
住所〒020-0851
岩手県盛岡市向中野7丁目1−36グレース向中野103
駐車場あり
地図を見る
営業時間9:00〜12:00/14:30〜19:30
火·金·土曜は18時まで通し営業
詳細はこちら
休診日日曜・祝日
アクセス盛岡南ICから2.5km
イオンモール盛岡南から1.3km
しゃぶしゃぶ温野菜 盛岡南店さん近く
TEL 019-681-2280
施術中はお電話に出られません。
留守番電話に「お名前」「お電話番号」をお残しください。
こちらから折り返しご連絡させていただきます。
営業時間
よつば整骨院/よつば整体院は 「 当日予約OK 完全予約制 」 です。
時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
09:00〜12:00 | ◯ | – | ◯ | ◯ | – | – | 休 | 休 |
14:30〜19:30 | ◯ | – | ◯ | ◯ | – | – | 休 | 休 |
09:00〜18:00 | – | ◯ | – | – | ◯ | ◯ | 休 | 休 |
9:00〜12:00/14:30〜19:30
火・金・土曜日は18:00まで通し営業となります
健常者では、影響はほとんど見られず副作用もなく安全と言われています。元々、腎臓に疾患や持病がある場合は、クレアチニンという尿中の成分が上がりすぎていないかを小まめに確認することや担当医師への相談は必須となります。