首の痛み 頚椎症(けいついしょう)に Switch on!

頚椎症とは、頚椎の椎間板、ルシュカ関節、椎間関節などの適齢変性が原因で、脊柱管や椎間孔の狭窄をきたして症状が発現した疾患です。そのうち脊髄症状を発現した場合を頚椎症性脊髄症、神経根症が発現した場合は頚椎症性神経根症とよばれます。神経根症では主に一側性に痛みやしびれなどが生じます。

まずは首の姿勢、即ち首下がり症候群斜頚の有無を確認します。関節可動域制限、C2などに圧痛がないか、叩打痛などがないかを確認し、神経学的所見の有無を確認します。

今回は、症状を判断する上で私たちが臨床現場で行なっている整形外科学テストをご紹介します。

整形外科学テストのご紹介

【Jacksonテスト】ジャクソン試験は神経根刺激症状をみる検査です。頚椎をやや後屈位にし、頭部を下方に圧迫すると患側の肩、および上肢に放散痛や肩甲骨の周囲部痛が生じるかの有無。ジャクソンテスト陽性の場合、神経根症の疑いがあります。

【Spurling テスト】スパーリング試験は神経根刺激症状を見る検査です。頚椎を患側へ後側屈させ軸圧を加えると椎間孔が狭窄されて疼痛が症状側の頚部、肩、および上肢に放散痛や肩甲骨の周囲部痛が生じるかの有無。スパーリングテスト陽性の場合、神経根症の疑いがあります。

【Lhermitte サイン】レルミット徴候は仰臥位で頭部を他動的に前屈させます。背部から下肢に電撃痛が走った場合は陽性であり、脊髄症の疑いがあります。

【ten second テスト】10秒試験は巧緻運動障害の有無を調べる検査です。グーとパーを繰り返す動作を10秒間で何回できるか数えます。20回以下では巧緻運動障害ありと考えます。

【Adson テスト】アドソン試験は鎖骨下動脈の圧迫を調べる検査です。

【MMTテスト】筋力を次ような手順でスクリーニングします。まずはバンザイの動作をして肩周囲の筋力と肩の関節可動域を確認します。次に抵抗下で肘の曲げ伸ばしでC5(第5頚椎)とC7(第7頚椎)の筋力を確認します。手首の背屈でC6(第6頚椎)の筋力を確認します。そして握力計で握力を測定します。

ABOUT US
タカハシ岩手県出身 35歳 
栄養学を学んだら体重−15kgのダイエットに成功!!整形外科での職務経験を活かし、盛岡市で整体と栄養学をコンセプトに運営中。主にカラダのこと、栄養のことについて確かな情報収集をまとめたブログサイトです。岩手から全国に健康をお届けします。